オセロの角を待つ――相場は「真ん中」で入るほど難しくなる

オセロ盤の真ん中で入ろうとする猫を止め、角を待つよう説明するひよこ園長 初心者向け

相場を見ていると、つい入りたくなります。

上がっている。

初心者猫

置いていかれる!

下がっている。

初心者猫

今度こそ下じゃ!

少し戻った。

初心者猫

やっぱり上かもしれません!
おぬし、全部入りたいだけでは?

園長ひよこ

初心者猫

……はい

チャートが動いていると、何もしないことが難しくなります。

しかし、相場は動いている場所なら、どこでも入りやすいわけではありません。

今回はそれを、オセロにたとえて考えてみます。

オセロの真ん中は、取ったり取られたりする

オセロでは、序盤から真ん中付近の石が激しく入れ替わります。

たくさん取れたと思っても、次の一手でひっくり返される。

見た目には勝っているようでも、それだけで最後まで有利とは限りません。

一方、角に置いた石はひっくり返されません。

そのため、角を取れるかどうかは非常に重要です。

相場も少し似ています。

値動きの真ん中では、

上がったと思ったら下がる。
下がったと思ったら戻る。
抜けたと思ったらレンジへ戻る。

短期的な方向が、何度も入れ替わります。

初心者猫

上だと思って買ったら下がりました
うむ

園長ひよこ

初心者猫

下だと思って売ったら上がりました
見事に真ん中で転がされとるの

園長ひよこ

相場に「絶対に取られない角」はない

ただし、一つ注意があります。

オセロの角は、取れば最後までひっくり返されません。

しかし相場には、必ず勝てる場所も、絶対に反転する価格もありません。

ここは同じではありません。

相場における「角」とは、必勝ポイントではなく、自分の判断基準がそろい、損切り位置も決めやすい場所くらいに考えるのがよいと思います。

たとえば、

  • 過去に何度も止まった支持帯・抵抗帯
  • 大きく引きつけた押し目や戻り
  • レンジの上限・下限
  • ブレイク後の戻り
  • 損切り位置を明確にできるところ
  • 自分の手法の条件がそろったところ

などです。

勝てる場所を待つのではなく、負けたときにも納得して切れる場所を待つ。

これが、相場でいう「角を待つ」に近いと思います。

真ん中では、損切り位置が分かりにくい

値動きの真ん中で入ると困るのが、損切りです。

初心者猫

ここから上がりそうなので買いました!
どこまで下がったら間違いなんじゃ?

園長ひよこ

初心者猫

ええと……もう少し下です

少し下がる。

初心者猫

まだ耐えます

さらに下がる。

初心者猫

ここまで来たら、戻るのを待ちます
最初の根拠はどこへ行った?

園長ひよこ

真ん中でなんとなく入ると、どこで考えが間違っていたのか分かりにくくなります。

そのため損切りが遅れたり、都合に合わせてルールを変えたりしやすい。

反対に、支持帯まで引きつけて買った場合なら、

「この支持帯を明確に割ったら、自分の見方はいったん違った」

と判断しやすくなります。

もちろん損切りになることはあります。

それでも、入る理由と、撤退する理由がセットになっている。

この違いは大きいです。

分かっていても、なぜ待てないのか

理屈はけっこう簡単です。

自分が入りやすいところまで来るのを待つ。

条件がそろわなければ何もしない。

しかし、これが非常に難しい。

理由の一つは、値動きを見ていると、何かしなければ機会を失うような気持ちになるからです。

急騰すると、「今買わないと、もう買えない」と感じます。

急落すると、「もっと下がる前に売らなければ」と感じます。

そして、

初心者猫

もうこのへんでええか

と入ったら、だいたいまだ真ん中だったりします。

「置いていかれた」は損失ではない

エントリーを待っている間に、そのまま価格が行ってしまうこともあります。

これは悔しい。

初心者猫

園長! 待っていたら上がってしまいました!
そうじゃな

園長ひよこ

初心者猫

損しました!
一円も減っておらん

園長ひよこ

取れなかった利益を、実際の損失のように感じることがあります。

しかし、見送ったことで口座のお金が減ったわけではありません。

もちろん、全部を見送っていてはトレードになりません。

それでも、自分の条件に来なかった相場を見送ることは、失敗ではありません。

ただの、自分が取る相場ではなかったです。

待つためには、先に決めておく

「頑張って待とう」と思うだけでは、なかなか待てません。

チャートが動き始めると、その場の感情に負けるからです。

そこで、見る前に決めておきます。

  • どこまで来たら検討するのか
  • 何が起きたら入るのか
  • どこを越えたら見送るのか
  • どこで損切りするのか
  • 条件が来なければ今日は何もしない

たとえば、

この支持帯まで待つ。
到達しても、すぐには買わない。
下げ止まりを確認できたら検討する。
支持帯を明確に割ったら見送る。

ここまで決めておく。

すると、「上がりそうだから買う」ではなく、「決めた条件が来たから検討する」に変わります。

値動きの真ん中でのエントリーと、根拠や損切り位置が明確になる場所まで待つ方法の比較図

待つこともトレードの一部

トレードというと、

買う。
売る。
利確する。
損切りする。

この四つを想像しやすいと思います。

しかし、その前にもう一つあります。

待つ。

むしろ、実際の時間では待っている方が長いかもしれません。

初心者猫

何もしない時間にも意味があるんですか?
条件の悪い場所でお金を減らさない時間じゃ

園長ひよこ

待っている間は利益が出ません。

そのため、何も前に進んでいないように感じます。

でも実際には、不要なエントリーを一つ減らすことも、資金管理の一部です。

園長のひよこ説🐥

オセロでは、真ん中の石は取ったり取られたりします。

相場でも、値動きの真ん中で無理に入ると、上へ下へと振り回されやすくなります。

だから、自分が判断しやすい場所まで待つ。

ただし、相場にはオセロの角のような必勝地点はありません。

待つべきなのは、必ず勝てる場所ではなく、入る理由と撤退する理由が明確になる場所。

どこで入るかを考えるのも大切です。

でも、その場所まで何もしないで待つことも同じくらい大切です。

分かってはいる。

分かってはいるんじゃが……。

初心者猫

動き始めました!
まだ真ん中じゃ

園長ひよこ

初心者猫

でも置いていかれます!
待つんじゃ

園長ひよこ

初心者猫

もうこのへんでええかと……
それを待てと言うとるんじゃ!

園長ひよこ

理屈は簡単。

でも、待つのが一番むずかしい(;´Д`)

――本日のひよこ説、おしまい。🐥