落ちてる相場でショートしているのに資金がどんどん減る件
~ゴールド相場と島津の退き口から学ぶ、戻り売りの罠~
はじめに
ゴールドは下落相場。
ニュースを見ても、SNSを見ても、
「下だ。」
「ショートだ。」
そんな声ばかりです。
実際、ここ数か月でゴールドは大きく下落しました。
では、その間ずっとショートしていた人は、全員大儲けだったのでしょうか。
実は違います。
今日は、
についてお話します。
猫さんの場合
🐱猫
「もうこれ、下じゃな。」
🐥ひよこ
「うん。下じゃな。」
🐱猫
「売りじゃ!!」
🐥ひよこ
「うん。」
🐱猫
「全力じゃーー!!」
🐥ひよこ
「私はちょっとだけ乗ろうかな。」
一か月後
🐥ひよこ
「猫さん、かなり落ちたね。」
「たしか4700ドルくらいからショートって言ってたよね?」
「この前4000ドルも割ったじゃん。」
「かなり儲かったんじゃ?」
🐱猫
「(;´Д`)」
🐥ひよこ
「??」
🐱猫
「そ、その話はするな……。」
🐥ひよこ
「儲かりすぎて言いたくないんだね。」
「わかったわかった(笑)」
「私は猫さんに乗っかって、ちょっとだけ儲かったよ。」
🐱猫
「ええなぁ……。」
🐥ひよこ
「え??」
「猫さんは全力で売ったんじゃ……。」
🐱猫
「全力で売ったら……」
「途中の戻りで、何回も焼かれたんじゃ。」
🐥ひよこ
「えっ!?」
「でも方向は合ってたじゃん!」
🐱猫
「そこなんじゃ……。」
「方向は合っていても、途中で負けることはある。」
時はさかのぼる
世は戦国。
天下分け目の決戦。
関ヶ原。
東軍。
徳川家康率いる徳川軍。
西軍。
石田三成率いる西軍。
意地と運命。
すべてを賭けた最後の戦い。
しかし運命は残酷だった。
小早川秀秋の寝返り。
各隊の崩壊。
わずかな時間で、西軍は総崩れとなる。
誰が見ても、勝負は決まっていた。
もはや島津軍は、逃げるしかない。
そう誰もが思っていた。
だが、その一角だけは違った。
井伊直政
「もろうたーー!!」
「島津じゃーー!!」
松平忠吉
「ボーナスステージじゃ!!」
「もう勝っとる!!」
「島津まで討ち取れば大手柄じゃ!!」
その時。
島津義弘は静かに言った。
今は勝てん。
ここで全力勝負はせん。
生きて薩摩へ帰る。
生き残れば、また戦える。
そして始まる。
🐱猫
「……あれ?」
「なんかどっかで見たことある話じゃのぉ。」
🐥ひよこ
「うん。」
「君のトレード。」
🐱猫
「えっ(;´Д`)」
🐥ひよこ
「まぁまぁ。」
「続きを見てみよう。」
島津の捨て奸
島津軍は逃げる。
追うのは、徳川軍の精鋭、井伊直政と松平忠吉。
追えーー!!
逃がすなーー!!
もう勝った戦じゃ!!
島津の首じゃーー!!
しかしその時。
島津義弘は振り返る。
捨て奸じゃ。
本隊から十数人ほどの精鋭が前へ出る。
狭い道。
林。
敵が一度に攻め込めない場所。
そこで待ち伏せする。
うおおおお!!
ドーン!!
ぐはーー!!
追撃していた徳川軍は足を止める。
その間に、島津本隊は距離を稼ぐ。
また追う。
また捨て奸。
また止められる。
これを何度も繰り返した。
島津軍の目的は、敵を倒すことではない。
勝つことでもない。
そのためなら、自分の命も惜しまない。
だから恐ろしい。
背中は見えている。
あと少し。
なのに届かない。
追えば追うほど、こちらだけが傷ついていく。
私はこの話を知った時、真っ先に思い浮かんだ。
下がっている。
方向は合っている。
ショートが圧倒的に有利。
それなのに、追えば追うほど、資金だけが減っていく。
猫さんは何を間違えたのか
🐱猫
「そう、僕もこうだった。」
「売っても売っても資金が減る。」
「落ちているのに。」
「最後は何が正しいのか分からなくなって、ロングしたら、それも焼かれちゃった。」
🐥ひよこ
「猫さん。」
「分析は間違ってなかったよ。」
🐱猫
「じゃあ何が悪かったんだ?」
🐥ひよこ
「戦況かな。」
「猫さんは、大局は見えていた。」
「でも、今この瞬間の戦況を見失ってしまった。」
ショートが有利なのは事実。
でも相場は、一直線には落ちない。
ショート勢は利確したい。
ロング勢は反発を狙いたい。
その思惑が重なる場所では、大きな戻りが起きる。
🐱猫
「なるほど……。」
「だから戻りを待って売れ、って言われるのか。」
🐥ひよこ
「そう。」
「猫さんは方向は見えていた。」
「でも、『もう勝った』と思って追いかけすぎた。」
関ヶ原も同じ。
徳川軍は勝っていた。
それでも、島津の捨て奸には苦しめられた。
相場も同じ。
大局は下。
でも、今この瞬間の戦況は違うことがある。
私は未来を当てようとは思っていません。
その代わり、
そこだけを見ています。
次回予告
今回の話で出てきた、
この考え方を、私は普段のトレードで3つに分類しています。
- レンジ
- ドリフト
- 加速
次回は、
として、相場を3つに分類し、状況に応じて戦い方を切り替える考え方を紹介します。



